NARADOLL HIGASHIDAの
取り組み

伝統工芸としてのこれからの取り組みについて。
NARADOLL HIGASHIDAの取り組み

奈良人形一刀彫

奈良一刀彫の歴史は長く発祥は春日大社での祭礼(おん祭り)で用いられる笛笠(花笠)や盃台の装飾に使われいた事とされています。その歴史は約900年。

奈良を代表する伝統工芸のひとつです。

そしてNARADOLL HIGASHIDAはその時間の延長線上にありそして現代を生きる奈良人です。

「伝統」という言葉の真意はどこにあるのか、その解釈は様々だと思いますが「伝統」というバトンを受け取った私たちには重要なテーマである事に間違いありません。

似た言葉に「伝承」という言葉があります。

「伝承」と「伝統」。

「伝え承るもの。伝承」そして「伝えつづき(統)になっているもの。伝統」

奈良一刀彫は伝わってきたバトンの本質を見極め続きを作っていく伝統工芸だとNARADOLL HIGASHIDAは考えます。「守るもの」と「変えるもの」その両立こそが伝統を紡いできた歴史です。

現代において奈良一刀彫は我々の生活との距離感は近いとは言えません。伝統工芸と呼ばれるジャンルは概ね同じ様な状況にある事も事実です。その未来を語る時不安がよぎる人が多いのも当然と言えます。 そんな中、何を「守り」何を「変える」のか。

NARADOLL HIGASHIDAの答えはシンプルです。

「魅力」を守り「伝え方」を変える。

ここではそういった取り組みをご紹介したいと思います。

奈良人形一刀彫

伝統工芸としてのチャレンジ

NARADOLL HIGASHIDAがまず伝統を伝えるモチーフとして選んだのは節句人形です。

奈良一刀彫における題材は様々です。能人形、舞楽、干支、節句人形等。

その歴史において奈良一刀彫が節句人形を題材としたのは江戸末期ごろとも言われ比較的歴史の浅い題材であるとの見解もあります。

では伝統はモチーフに宿るものなのでしょうか。先に記したNARADOLL HIGASHIDAが思う「魅力」はモチーフに縛られるものではないと考えます。

モチーフは「伝え方」です。

その時代で親しみを感じ、そして何より工芸品としての使う理由がある事。

NARADOLL HIGASHIDAが節句人形にこだわりがあるのはこの為です。

そして節句文化はとても素晴らしい文化です。

子を想い、大切な人を想う。

NARADOLL HIGASHIDAはこの文化がこの先も途切れることのない様「桃の節句」「端午の節句」について様々な角度でのアプローチ、垣根を越えた様々な分野とのコラボレーションを展開していく予定です。

その先の未来は伝統工芸だからこそ伝わる魅力、奈良という土地から出せるメッセージ、根元的な人が人を想うという普遍的な価値。そのバトンを次の世代へと託せると信じています。

伝統工芸としてのチャレンジ

愛され続ける為に・・・。

つなげていくという事は次の担い手、後継者の育成が不可欠です。

伝統工芸の世界では良くも悪くも厳格で閉鎖的なイメージがあります。特殊な技術の習得は確かに厳しく簡単なものではありません。

それ故に見習い期間の職人は表に出る事は決してなく自分自身と向き合い耐え忍ぶ、その様な現実があります。

現代社会ではその特殊と言える環境が個人の成長を促す事も事実ですが、あまりに情報がない為に「見習い期間」はブラックボックスの様で新しく入る人には相当の覚悟を強いられます。

NARADOLL HIGASHIDAでは共感の先に覚悟は生まれると考え、見習い職人が積極的に等身大の悩みや喜びをSNS等で発信する事を応援しています。

とても小さな一歩ではありますが失敗も含めてこの時期にしか経験できない体験も伝統工芸における大きな魅力です。

その魅力を1つのパッケージとしてNARADOLL HIGASHIDAの節句人形とは別ラインで「見習い職人による企画作品」をプロジェクト化し、もの作りの中心に立つ事で達成感や責任感を感じてもらっています。

このチャレンジが閉鎖的だった伝統工芸に新しい風通しと、また違う入り口としての共感が得られるならとの願いです。

また一人前として独立する時が来ればこの「モノを作る」「コトを伝える」経験は技術の習得以外の部分でも大きく役立つはずです。

この流れをシステム化出来るところまで育てて、伝統工芸が愛され続ける為に常に新しい人材と新しい共感が生まれる環境を少しずつ残せる事を目指しています。

奈良一刀彫として
NARADOLL HIGASHIDAの取り組み